勝てなければ意味がない
猛攻でなければザコと、そう思っていた時期がある。その頃は僕は猛攻やばら撒きに大はまりしていて、猛攻じゃない人とはやっていてもつまらなかったし、たとえ勝てなくても弱いと決め付けていた。その頃の僕は、猛攻であることの美徳・ポリシーをまわりに振り撒いていたんだと思う。今思うと、とても気恥ずかしい。
どうやってその思想が移り変わっていったかは自分でもよくわからないけど、徐々に技巧を駆使して相手を倒すことに楽しさが芽生えてきたのだと思う。同時に、なりふり構わず突っ込んでいって勝手に死んでいく他人を見ているうちに、同様の自分を馬鹿馬鹿しく感じ始めたのだろう。
もちろんこれは猛攻型の方々を見下しているわけではない。激しくても全然死ななくてむちゃんこ上手い人もたくさんいるし、今僕が持っている思想からさらに進化して、やはり猛攻こそがと舞い戻った人もいるかもしれない。しかし少なくとも今現在の僕は、この考え方を中心に戦っているつもりだ。「勝てなくては意味がない」。
ただひとつ、相性の悪い守備型相手に突っ込んでいくだけというのは、愚の骨頂かと思う。相手は避けつづけ、こちらは危険の高い攻撃法で攻防が続いたら、こちらが不利なことは明らかだ。
ボンバーマンに限らず、どんなことでも言えると感じていることだけど、なにかに固執して自らの視野を狭めてしまうのは、とてももったいないと思う。自分の信ずる物以外にも、「ああ、それにはこういう良いところもあるのか」、「自分のものにもこういう欠点があるけれど…」と、常にハイブリッドで柔軟な考えを持つことは重要だと思う。
2006年2月3日