第三回:アドバンテージと位置取り
アドバンテージについて
あなたがTVを点けてサッカー観戦を始めたら、まず何に注目するだろうか?
お互いの得点を確認し、残りの時間を確認し、どちらのボールなのかを確認したうえで、「ここは守れ」「ここは1点を取りにいけ」と心から願うだろう。この、「守れ」「点を取りにいけ」というのは、その試合を有利(または不利)と判断したからに他ならない。
これはサッカーだけでなく、対戦型のゲームに於いては、常に有利と不利が存在する。 そして、有利と不利を分ける根拠にアドバンテージがあるのだ。 それでは、BOに於いて、どのようなアドバンテージがあるかといえば・・・
- アイテム数
- 現在の位置取りと、爆弾やプレイヤーなどの周囲の状況
- 味方人数
- プレイヤーのモラル(士気)
などなど。ただし、4については1つの画像から判断することは出来ないので、アドバンテージとしては相応しくないかもしれない。
また、アドバンテージにも重要度があるが、これは各人に判断してもらうことにする。ちなみに、自分の順位付けでは、4>2=3>1の順に重要だと思っている。
前回は爆弾の形について触れたので、今回は位置取りについて説明しようと思う。
位置取り
以下の2点は位置取りの基本概念である。
- 1vs1では、中央に近いほど有利で、隅に近いほど不利。中央 > 辺 > 隅の順に重要である。
- 多人数戦では、人がいない辺・隅が有利。
それぞれについて、簡潔に説明する。
1について
ボンバーマンに於ける、基本的な敵の倒し方は包囲である。
敵を包囲する時に必要な爆弾の数は、隅が3個、辺が5個、中央が8個である。これだけでも効率の違いは理解できると思うが、実際にはプレイヤーの逃げるルートの数が違うため、上記の個数による効率以上に違いがある。
2について
この図は、6人対戦でしばしば目にする状況である。
この状態で最も狙われやすいのは青ボンだろう。 蹴り・投げといった攻撃が中心になりやすい中盤戦では、中央はどの場所からも攻撃を受けやすい。さらに、プレイヤーは中盤の接近戦を好まないので、青ボンがどこか隅へ行った場合、その場所で競り合いが発生する可能性が高い。
左下では、2人が「争うのは損する」と判断し、共存している状態である。共存という状態も、人数を問わず、しばしば実戦に登場する状況である。ただし、共存といっても、好機と見れば、もう1人を攻めることになる。要は、お互いがお互いを信じていないのである。
そんな内部分裂の味があり、陳腐で露骨な溜め蹴りでも事故の起こりやすい左下は、他の場所の人にとっては、ネギ背負ったカモである。
1vs1でのノート的位置取り技術
ノート1
1vs1での重要な技術が、距離である。
距離のパターンは2種類ある。
1つは、白ボンと黒ボンのように、1人のプレイヤーが既に中央に陣取っている場合の、2プレイヤーの間。
もう1つは、赤ボンと青ボンのように、2人のプレイヤーが天王山()に向かって駆けっこする場合の、天王山までの距離である。この天王山の場所は、お互いのプレイヤーが、最短のルートで中央に移動したときの交点の位置である。図のように、2プレイヤーの距離が奇数である場合、より中央側のマスが天王山となる。
- 黒ボンと白ボンの場合、黒ボンが有利である。
- 青ボンと赤ボンの場合、青ボンの方が1マス分有利である。この時、パターン1と同じような状況となる。
- 赤ボンと白ボンの場合、天王山までの距離()は同じ。したがって、この2人は互角である。
ノート2
お互いのプレイヤーの距離が、近いほど戦闘になりやすく、離れるほどゆっくりした試合になる。
ノート3
爆弾をイジった場合、移動距離というアドバンテージを失ったと考えることができる。
また、イジり方も、パンチ・キック・投げによって、アドバンテージの損が違ってくる。爆弾を動かして脱出する場合や、危険地帯でピヨった場合も、どのアイテムを使うのかによって、逃げられる範囲に違いが出てくる。
実戦例を使った説明
この図は、第2回「原因は?」の項で示した例図である。この画像を黒劣勢と書いたところ、「そうなの?」という返答があったので、これを用いて実戦例として説明する。
この図の先、白ボンはのどちらかに行くのは必然である。これは、の爆発と、のパンチが見合いで、白ボンが死ぬことは無いため、中央に移動するのが、有利な状況であるといえるためである。
黒ボンが劣勢を返上する(天王山:この場合は付近:に最短距離で移動する)には、の爆弾を蹴り、移動するのが最善だが、これは上記の「包囲の効率性」から、とても危険。したがって、ここで黒が劣勢返上に動く場合には、中央が有利な場所とは言えない。つまり、白ボンはの位置に行き、黒ボンはの左上で待機するのが、相場であると考えられるため、この図は白ボンが有利であるといえる。
まとめ
- 1vs1では、中央 > 辺 > 隅の順で重要である。これは、包囲の効率性のためである。
- 多人数戦では、人のいない辺・隅が有利。
- 距離は大事。特に天王山は意識すること。
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